網膜色素変性症とは
は、視細胞や視細胞に密着している網膜色素上皮細胞に特異的に働いている遺伝子の異常によって起こるとされ、光を感じる組織である網膜が少しずつ障害を受ける病気です。
私たちが目でものを見て映像を認識できるのは、目の水晶体を通ってきた光を
という眼球壁の最も内側にある厚さ約0.2mmの透明な膜組織が光を感じ取り、それを視覚情報に変換し視神経から脳へと伝えられているからです。網膜には様々な細胞が存在しそれぞれ大切な働きをしていますが、その中に「視細胞」という細胞があります。
視細胞は光に反応して光刺激を電気信号に変える一番最初の働きを担当しています。
この視細胞は大きく2種類の細胞に分けられ、ひとつは網膜の主に中心から少しずれた部分に多く分布している「杆体(かんたい)」と呼ばれるもので、もうひとつは網膜の中心部である黄斑と呼ばれるところに多くに分布している「錐体(すいたい)」と呼ばれるものです。
杆体は主に暗いところでの物の見え方とか視野の広さなどに関係した働きをしており、錐体は主に中心の視力とか色覚などに関係しています。
網膜色素変性症ではこの2種類の細胞のうち主に杆体が障害されることが多いことから、暗いところで物が見えにくくなったり(とりめ、夜盲)、視野が狭くなったりするような症状が最初に起きてきます。
そして同時に病気の進行とともに視力も低下してきます。
網膜色素変性症は、4,000人~8,000人に1人と言われています。
原因としては、一般に遺伝性の病気と考えられていますが、実際には明らかに遺伝傾向が認められる患者さんは全体の50%程度で、あとの50%では遺伝傾向が証明されていません。
網膜色素変性症の発症年齢は個人差が大きいのも特徴で、出生時には既に相当進行しているタイプや子供の頃から自覚症状を訴えるタイプもあります。
また、40歳前後ぐらいになって初めて症状を自覚する場合もあり、私はこのタイプのようです。
私自身の経験と知見から、アドバイスさせていただきます。