朝、目が覚めるとなんとなく体がだるい。
「疲れが溜っているのかなぁ」と布団の中で考えていたら、急にお腹がゴロゴロと急いでトイレに、トイレから出て来ると今度は吐き気がしてきてまたトイレに、体が重だるく布団に倒れこむように、体温を計ると37.4℃の微熱、これは「食中毒?」と思い、1~2日間の飲食を思い出すも、食中毒になるような素材、腐ったもの等の飲食した記憶はない。
どうしてかな?
病院に行く?
いや、ちょっと待て、冷静に考えて出たこたえは「夏風邪」
お客様には、ここ最近「夏風邪」のお話をしているのに、自分がなったら思いもつきませんでした。
早速、漢方薬の「藿香正気散」(カッコウショウキサン)を飲みました。
この時期に、体が重くだるい、微熱、下痢、嘔吐などがそろった症状は、食中毒と間違われやすいのですが、実際のところ「夏風邪」が多いようです。
原因のほとんどが、冷飲食物の飲み過ぎ、食べ過ぎ、クーラーのあたりすぎなどで体の抵抗力が弱くなったときに、空気中にいる風邪ウイルスが入り込み、強力な湿気を弱った胃腸などにもたらし、嘔吐、下痢、腹痛、悪寒、熱などを発症させます。
この時期の風邪ウイルスは湿気と暑さが大好きで、体内に侵入すると大暴れします。
それが夏風邪の特徴です。
病院の薬では抗生物質、吐き気止め、痛み止め、整腸剤、解熱剤などで、一番の原因の「湿気」を消去する薬は残念ながらありません。
◆「夏風邪」には漢方薬を!
湿気を消去することは、漢方薬の得意分野です。
下痢、嘔吐、微熱、体のだるさなどには、藿香正気散(カッコウショウキサン)が最適です。
藿香正気散の主薬、藿香(カッコウ)は、体に取り付いた邪(ウイルスなど)を消去する発散作用がある生薬です。藿香正気散の正気(ショウキ)は、湿気や冷えなどの原因で、乱れた体内の気を正すという意味があります。
また、藿香や蘇葉(シソの葉)などは香りの高い生薬で、この時期の暑さや、冷飲食物の取り過ぎて生じた食欲不振などの悪くなった胃腸の働きを正常化させます。
藿香正気散は夏だけではんばく冬に多い胃腸風邪にも用いることができます。
症状により効果的な飲み方が出来ます。
嘔吐が強いとき、下痢がひどいとき、食欲がなく、胃腸の痛みがあるときなどは、半夏蕩心湯、平胃散、五苓散、柴胡桂枝湯などを上手く組み合わせます。
夏風邪の予防は、冷飲食の飲み過ぎ、食べ過ぎに注意して、クーラーはあたりすぎず、やむ得ない場合は上着を着るなど足元も冷やさず、入浴はシャワーだけではなく、ぬるま湯にゆっくり入ってください。睡眠も充分とって下さいね。
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