現代人の血管、血液の悩みにお答えする漢方薬「冠心逐瘀丹」は6種類の生薬で構成されています。
素晴らしい配合バランスを保ち、シャープな効きめを実感させるのが主薬の丹参です。
- 【基原】
- 丹参はシソ科の植物で、根を乾燥したものを使用します。
- 【産地】
- 中国東北諸省、河北、山東、江西、安撤、浙江、四川、江蘇など。
- 【気味】
- 微寒、袖、苦
- 【帰経】
- 漬肝、補心 心、心包
- 【玉行】
- 肝木、心火
- 【作用】
- 清熱流血、生新、駆疸血、活血(血液循環を促す)、排膿、調経、生肌(傷ついた跡の修復促進)、安神、鎮痛。
- 【主治】
- 子宮出血、月経不順、経閉、腹痛、関節痛、子宮筋腫、リウマチ、癒癩、丹毒。
- 【性質】
- 活血
- 【詳細】
- 丹参(Salvia miltiorrhiza)は中国各地に広く分布するシソ科の多年草で根を使用します。「名医捌録」には赤参とあり、丹参や赤参の名の由来は根が赤いからとされています。この色は根にフェナンスラキノン系の色素であり、紫褐色のタンシノンⅠ、赤色のタンシノンⅡ、鐙色のクリプトタンシノン等が含まれていることによります。
中国では丹参単味の注射薬や錠剤の開発が進み幅広く使用されています。漢方では活血、涼血、通経、安神などの効能があります。月経困難症、月経不順、産後の腹痛などの婦人特有の疾患をはじめ腹痛、胸痛、乳腺腫張、リウマチ、癌腫、神経衰弱等に用います。“一味の丹参散の主治は四物湯と同じ作用がある”と「婦人明理論」に書かれています。産後の腹痛や月経不順には丹参末を酒で服用することがよいとされています。
狭心症や心筋梗塞の治療薬として知られる中国漢方の冠心2号方には、降香、川芎、赤芍、紅花などとともに丹参が配合されています。中国では慢性肝炎や甲状腺腫、肝脾腫等の治療にも使われます。丹参酊はアルコールで浸出したもので眩暈症や神経衰弱等に用います。近年、中国では丹参の注射薬を心筋梗塞や慢性肝炎などの治療に応用されています。
日本国産の「冠心逐瘀丹」は丹参が主薬で上記にある「冠心2号方」を日本人向けに加減した処方です。
イスクラ産業の「冠元顆粒」は冠心逐瘀丹と生薬構成は同じですが国産ではなく中国産です。
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