先日7月2日、大阪府網膜色素変性症協会(JRPS大阪)主催の医療講演会に行ってきました。
テーマは
~フイルム型人工網膜と網膜再生~
講演は1部と2部があり、
1部は、
「フイルム型人工網膜」治験責任医師の岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科(眼科)准教授 松尾俊彦先生と治験機器提供者の岡山大学大学院 自然科学研究科(工学部/高分子材料学)准教授 内田哲也先生がタッグを組み考案した「色素結合薄膜型人工網膜 OUReP(オーレップ)」の講演でした。
2部は網膜再生治療として
「iPS細胞を用いた網膜再生治療」のお話です。
理化学研究所 多細胞システム形成研究センター
網膜再生医療研究開発プロジェクト 副プロジェクトリーダー 万代道子(まんだい・みちこ)先生がご講演されました。
【1部 フイルム型人工網膜】
外界から眼球に光が入ると電気信号が生じる色素を結合したポリエチレンフィルムを網膜下に移植するもので、色素結合薄膜型の人工網膜です。
2013年に米国で販売が可能となったカメラ撮像・電極アレイ方式とは違い世界初の新方式の人工網膜です。
拝聴させていただいた感想として米国のものより、像が見える可能性が高いと思いました。
実際にポリエチレンフィルムを触らせていただきましたが、スーパーなどでお買い物時に利用する「ビニール袋」と薄さ、手触りがよく似ていました。
網膜色素変性症患者を対象の治験に向けてPMDA・厚生労働省所管の独立行政法人 医薬品医療機器総合機構と認可等の問題もあり準備を進めています。
【2部 iPS網膜再生治療】
網膜色素変性症で失明したマウスにiPS細胞から作った網膜の組織を失明したマウスに移植して「目に光を感じさせることに成功した」というお話です。
マウス(網膜色素変性症で失明)がいる空間に光を当てながら電気ショックを与え、そのマウスが光を感じた時はマウス自体が反応する実験を行いました。
実験結果はiPS細胞で作られた網膜の組織をマウスに移植し、その一部は光を感じる反応を示しました。
一方、移植しなかったマウスは反応はなかったということです。
そして、移植した網膜の組織がシナプスを組み立て元来あった網膜内の神経回路とつながったことも確認したそうです。
また、一連のマウスの実験で網膜色素変性症で失明した視機能が回復できることも確認したとのこと。
今後は人での臨床応用研究を安全性を確認しながら取り組んでいくそうです。
また、iPS細胞は患者本人のものを使用するよりも他人のiPS細胞を使うと準備期間も短縮でき、コストも安くなるようです。
当日は会場のエアコンが故障でうちわが配られました。
蒸し暑い中、皆さん拝聴され質疑応答は熱が入り、テーマとは関係ない質問も、でもそれだけ皆さん真剣に前向きに考えられている証だと思いました。
フィルム型人工網膜、iPS網膜再生治療ともに治験データが発表されるのには約2~3年はかかるのでしょうか。
実際の実用化はまだその先でしょう。
しかし、日本の医療技術の進歩は加速しています。
実用化もそう遠くは無い話と思っています。
それまでは、いかにして今の目の状態を保つかということが重要なことです。
網膜の栄養、脈絡膜の血流、気の流れを良くして、身体全体の栄養、血流、気の流れ、湿気を取り除いていくことが大切です。
漢方薬、健康食品を上手く用いて飲みましょう。
漢方延寿堂薬舗は、店主の私自身が網膜色素変性症ですから、辛い症状や気持ちは良くわかります。
お気軽に網膜色素変性症についてご相談ください。
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