漢方処方解説

網膜色素変性症の原因はまだまだ正確には解明されていませんが、その症状である視野狭窄(しやきょうさく)や視力の低下などの原因のひとつは網膜の血行障害が考えられ、ほとんどの方は毛細血管が細く働きが弱いと言われています。

五臓

毛細血管の働きが弱い原因を漢方的に考えると、内臓の弱さと瘀血が考えられます。

内臓の中でも特に肝と脾(肝臓と胃腸)の働きが弱いと、目の毛細血管に影響がでます。

肝臓から目への血流が不足すると目に影響が出ることがわかっています。
そして、血(けつ)はどこで作られるかというと脾(胃腸)で作られます。

気血水

脾の働きによって食べ物の中に含まれる栄養物質から血(けつ)が作られると考えられています。

その血(けつ)は肝に流れ、肝では血を貯蔵し、血の量を調整するという作用があります。

眠っているときや休息しているときは貯蔵しておき、体を動かすときは血を蔵します。

したがって、肝と脾の働きが弱いと毛細血管に影響が出るのです。

食欲がある、下痢や軟便がないなど胃腸は丈夫で肝臓も検査の数値がよいと肝臓は丈夫と判断しがちですが、毛細血管に影響がでる疾患があるということは、胃腸や肝臓の気・血の不足が考えられます。

また、手足が冷たい、冷え症などの考え方も同じです。

このような気・血の流れや不足を補うのは漢方の得意分野です。

そして、血液がドロドロで栄養分が運べない「瘀血(おけつ)」も毛細血管に影響をきたす原因の一つですが、これも漢方には良い処方がいくつもあります。

漢方薬を上手く使い、毛細血管の動きや働きを活発にしていくのは網膜色素変性症の進行を少しでも遅らせたり改善につながる道と考えます。

また、網膜色素変性症以外の目の疾患にも同じことが言えます。

具体的なアドバイスは個々の症状によって変わりますので、ぜひ一度ご相談ください。

私自身の経験と知見から、アドバイスさせていただきます。

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